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ハマの料理教室(一般社団法人ヨコハマイチバ主催)「(おさかなマイスターが教える)大人のイカの解剖&料理」第2回に、当協会から小木の「船内一尾凍結いか」を提供しました。

箱から取り出してすぐ「ちょっと小さいな」という印象を受けました。1回目は一箱23ー25尾入りでしたが、全体的な個体サイズが小さくなり、写真の通り尾数を増やしての提供となりました。

今年は一箱「26-30尾」になりました…

イカについて/解剖

イカの解説は、一般社団法人漁業情報サービスセンター生産流通部流通情報グループの緑川氏です。

資源を管理する上でも重要なポイント「イカの寿命はなん年くらいだと思いますか?」との問いかけに「考えたことなかった」、「年魚という言葉を初めて知った」などの反応がありました。

1961年以降、スルメイカの水揚げが10万トンを割り込んだのは1986年、2016年、2017年の三ケ年のみ。水揚げは1/3に、16・17年の価格は13〜15年の2倍にまで高騰したとの説明に、家庭の食卓への影響も少なくなかったと思われることから、資料のグラフと数値を真剣に追う後ろ姿がありました。

解剖の内容は毎回同じなのですが、参加者が違うと興味を持つ部分が随分と違ってきます。基本を押さえつつ、こちらの想定を超える質問に、急遽流れを変えての対応です。

定番の確認ポイントは下の通り。

  • 触椀
  • 漏斗
  • ボタン
  • エラ
  • 心臓(体心臓一つ・鰓心臓二つ)
  • クチバシ(カラストンビ)
  • 水晶体(文字の上において見る)
  • 肝臓
  • 胃(醤油で膨らむ)
  • 食道(醤油の流れを確認)
  • 墨汁のう(スミブクロ)
  • 精巣/卵巣

今回の解剖で参加者から特に注目されたのは「雌雄の違い」でした。

外見だけで見分けるには、「交接碗」を探します。雄は腹側の一本ないし二本の腕の先の方の吸盤が無くなり、交接腕に変形しています。(個体差はあるものの、分かりづらいです)

同じく外見だけでわかるものとして、口の周りに白くとがったギザギザがいくつも刺さっていたらそれは雌です。

このギザギザは体内から取り出した精莢(精子を内包) で、雄は交接碗を使って雌の口に突き刺します。精莢はメスが成熟して産卵する時期になるまで3〜6ヶ月(一生涯の半分!)もの間、刺さったままになっています。

緑川氏の話を真剣に聞く参加者
卵巣 精巣 左:雌(卵巣)  右:雄(精巣と交接碗) 口の周りに刺さった精莢(左上は拡大)
 

イカ料理

イカも好きだけれど、カニカマも負けてないわ!
と喜ぶ、今回の料理講師の大貫氏(おさかなマイスター)。

イカ料理のコツは、いじり過ぎず、火を入れ過ぎないこと。それさえ守ればまずくなりようがないという、初心者でも比較的扱い易い食材のイカ。調味料の違い、火の通り具合で全く違う味と食感を楽しむことができるので、もっと食卓に上がる回数が増えると嬉しいですね。

[調理実習]


[実食のみ]
 ■ 茹でたゲソ(マヨネーズ、七味をお好みで)
 ■ イカの塩辛(事前に準備)
 ■ カニカマのフライ
 ■ カニカマのなめたけかけ
など

株式会社スギヨさんから提供いただいた、農林水産祭最高賞・天皇杯を受賞した「香り箱」と「大人のカニカマ」に、「今後はメイン料理として食べたい!」と大好評でした。

調理開始! イカとセロリの炒め物
「大人のカニカマ」のフライ
カニカマ「香り箱」のなめたけかけ